設立の趣旨
バイオチップは最新医療の旗印として大きな期待を受けて登場してから久しく、これまで数多くのチップが開発されてきた。しかしながら、DNAチップでは一部米国においてヒット商品が出たものの、期待されている急速な普及の兆しは未だ見えてこない。更に、日本は開発において欧米の後塵を拝しており、研究段階にいまだに留まっている状況である。普及しない原因は色々考えられるが、その一つとして検査結果の信頼性に大きな問題があるのではないかと推測する。本来は検出した遺伝子、たんぱく質のタイプで検査結果は理論的に一義的に決まるはずであるが、結果にばらつきが生じて信頼性を欠いている。そこで検査結果を統計的に処理し、「そうであるらしい」との判定しているのが現状である。
材料・加工部会では、検査結果のばらつきの原因がチップ材料の材質、例えば透明性や表面状態のばらつきとか、加工時のチップの寸法や表面粗さなどにあるのではないかとの立場で、材料やその加工状態と検査結果の関係を検証することを試みる。この検証結果に基づき、材料、加工状態のどこを制御すればよいのか、どの位制御すればよいのか、どういう手段で測定すればよいのかの基準を提言していく。提言が受け入れられれば標準化を進め、出来れば国際標準を目指す。
もし材料と加工の標準化でバイオチップによる検査に、試験する側も受ける側も信頼が置けるようになれば、急速に普及が望めるであろう。結果、相乗的にコストが下がり、検査時間も短縮されて個別医療が行き渡ることになれば、社会への貢献は極めて大きい。更に、欧米に遅れを取っていたバイオチップ開発は世界をリードできるチャンスを得ることになるはずである。
【バイオチップの現状】
検査結果のばらつき、信頼性の欠如 ⇒統計的処理を併用した判定バイオチップの普及の遅れ
材料や加工状態が、検査結果とそのばらつきに及ぼす影響が不明
【活動の目的】
1.バイオチップの材料や加工状態と検査結果の関係を検証する
2.この検証結果に基づき、制御すべき因子、測定手段、許容範囲を提言する
3.この提言に基づき、材料と加工に関する国際標準化を進める
【波及効果】
信頼性のある検査が可能となり、バイオチップの普及が促進
コストが下がり、検査時間が短縮
個別医療が行き渡り、社会に貢献
バイオチップ開発での欧米に対する遅れを取り戻し、世界をリードするチャンス
DNAマイクロアレイのみならず、μTASへも波及
参加メンバー
アルプス電気株式会社
コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社
住友ベークライト株式会社
高砂電気工業株式会社
東洋鋼鈑株式会社
凸版印刷株式会社
日本ガイシ株式会社
日本ゼオン株式会社
フジデノロ株式会社

